怖がらなくてもよい病気

看護師

ゆっくり治療を進めよう

うつ病はTV番組や雑誌などでも取り上げられることが多く、理解度もそれなりにあるといえる病気です。しかしながら躁状態(そうじょうたい)についてはまだまだ理解が浅く、躁を発症している人ですらも自分が病気だと気づいていない、ということも珍しくありません。躁も鬱と同じくメンタルヘルスの1つで、気分が高ぶったり気持ちが大きくなって行動が変わったりする病気のひとつです。本人は非常に気持ちがよく万能感を覚えることもありますが、周囲から見ると常識にかける行動や、暴言や散財なども行うケースがあり、人間関係や社会的に問題ある行動をしてしまうこともあります。さらに、話題がコロコロ変わって話し続けたり、ギャンブルやショッピングを無計画に行い大金を払ったりしてしまうといった症状も躁状態の可能性が考えられるでしょう。一見するとまるで元来の性格かのように見えますが、本人が自分の行動をコントロールできずに悩んでいたり、無自覚の内にこれらの行動をしたりしている、あるいは衝動が抑えられない場合は躁状態の可能性も十分にあります。ずっと躁が続くのではなく、鬱と交互に症状が現れる躁うつ病もありますから、自分で自分の病気や症状を理解するのは難しいことです。医療施設や病院などで適切な治療及びケアアを受けながら、病気との付き合い方や周囲にそのことを知ってもらうのも重要と言えるでしょう。躁うつはどちらも治らない病気ではありませんから、長い目で付き合うことも大切です。自分を責めたり周囲に八つ当たりしたくなったりすることもありますが、それも含めて病気だと知った上で、上手な付き合い方を学びましょう。怪我や骨折などと違って治療の度合いや薬の効き具合がわからないので、躁状態の治療に関してはもどかしさや不安を感じることもあるでしょう。しかししっかりと治療方法は確立されていますから、医師の診断や指示をよく聞き、わからない場合や不安点はその都度相談することをオススメします。ちなみに、鬱の場合と躁鬱の場合、そして躁だけの場合とで治療に用いる薬が異なることをご存知でしょうか。鬱には効果的な薬でも、躁には効果がなかったり逆に状態を悪化させたりしてしまうこともあるほどですから、医師には何でも相談しておいたほうが良いでしょう。医師は知識があるとはいえ、患者の状態を正しく知らなければ正しい治療を行えません。つまり治療にあたっては“医師に症状を正しく素直に打ち明けること”が必要なのです。躁状態の場合、治療期間は人それぞれで半年〜2年ほどと言われており、治療方法もその人に一番あった方法を選ぶことになります。薬物治療、精神治療などが代表的なもので、薬物治療は薬を服用する治療方法のことです。精神治療は医師やカウンセラーとの対話などを介して行われることが多く、認知の歪みを修正したり、病気や症状を自分が管理できたりするよう様々な能力を育て整えていく治療が主となります。躁の場合「自分はこういう性格だから」と考えていたり「病気だからどうしようもないことなんだ」と信じ込んでいたりすることがあります。しかし、自分でコントロールできる部分もありますし、自分ではどうしようも出来ないからこそ周囲の助けを得る必要があり、薬で治療しなければいけない部分もあるのです。それらを理解してようやく治療が完了する、といえるでしょう。

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